経営者が今すべきこと①
緊急事態宣言が5月31日まで延長されることが正式に発表されました。
個人的には、感染者の推移から間違いなくそうなるだろうなと思っていたので特に驚きもなく、淡々と受け止めています。
さて、長期に渡る自粛生活が続く中で経営者には様々な決断が求められます。
特に、多くの従業員を抱える企業の場合、経営者の重圧は非常に大きいものだと思います。
そんな中で、絶対に優先すべきは「会社の存続」と「雇用の維持」です。
流行が終息した後、すぐに市場環境は改善しないでしょう。
しかし、そこでスタートダッシュできるかどうかで大きな差が出て来ますし、スタートダッシュするためには力を温存しておくことが何より大切なのです。
具体的には、資金繰りの安定です。
国の持続化給付金、地方公共団体による休業に対する給付金、雇用調整助成金など企業に向けた給付型の支援策もあり、もちろんそれらを漏れなく申請するのも大事ですが、それで事足りるとは企業側だけでなく国も考えていません。
企業向けには無利子・無担保の融資枠の拡大、それが最大の支援策です。
5月1日からはセーフティーネット保証4号、5号を活用する民間金融機関による融資も始まりました。
対象業種が限られていた5号は全業種に拡大されています。
とにかく、今は日本政策金融公庫の「新型コロナウイルス感染症特別貸付」なども含め、こうした融資枠を活用して資金を確保することが重要です。
特に、手元資金に余裕がある企業でも、念のために借りておくことをお勧めします。
要らなかったら、無利子の期間(3年)に耳をそろえて返済すれば良いだけですから。
一方、「これ以上借入を増やしたくない」「借入が増えることに不安を感じる」という方も多いかも知れません。
しかし、人の動きが戻りさえすれば事業が回ることを見込めるのであれば、躊躇しない方が良いでしょう。
ただし、ポストコロナ時代は社会構造の変化によるビジネスモデルの転換が求められるでしょうから、その辺の見極めは大事です。
ちなみに、現在、日本政策金融公庫の窓口には普段の10倍ほどの人が殺到しているとも聞きます。
そのため、事務が多忙で融資が下りるのにも時間が掛かっています。
もし、金融機関の窓口でクラスターが発生したら、さらに事務処理が進まない事態に陥ってしまいます。
できれば、オンラインや郵送での申し込みをするようにしてください。