経営者が今すべきこと④

これまで、経営者が今すべきこととして、「資金繰りの確保」と「雇用維持」、「メンタルの安定」、そして、「既存顧客とのつながり強化」というお話をして来ました。

しかし、さらに必要なことはまだまだあります。
たとえば、「経営者同士のつながり」。

複数の飲食店がお互いの人手を共有し出前に対応しているというような取り組みがそういった取り組みに当てはまります。

実際、自社だけ、自分だけではできることは限られています。
経営者仲間と協力して何ができるのかを検討し、いかに実行できるかもこの苦境を乗り切るためには重要な要素だと思います。

そこで大事なのはビジョンとルールです。
確かに、今は切羽詰まった状況なので、皆がそれぞれ何等かの「我慢」をすることで多少の弊害があっても上手く行くでしょう。

しかし、特定の誰かだけが得をしていたり、誰かが搾取されるような状況が生み出されていたら、余裕が出て来た時に一気に爆発し、関係が壊れてしまいます。

事業を営む上で最も大事なファクターは「信用」です。
それこそ、「目先の利」に目がくらんで一時は得をしても、結果として「信用」を無くせばその事業は凋落の一途を辿るしかない。

それが真理ですが、そうはいってもそういう利己的で目先の利に捉われやすい人というのは一定割合でいます。
まあ、後々そういう人が自爆するのは預かり知らないことではありますが、巻き添えで損を被るのは避けたいところです。

もちろん、そういう人を「仲間」に入れないことも自衛の一つですが、今の緊急事態にそんなことは言ってられない。
としたら、協業関係の先に全員がどんな利益を得られるのかというビジョンとそれを実現するための明確なルールが必要となります。

緊急事態で切羽詰まっているからこそ、そこを大事にしていく必要があると思います。